レーザー加工のメリットとデメリットについて
レーザー加工とはレーザー光線を使っていとも簡単に
金属やプラスチック等を加熱、溶融、蒸発させる加工方法です。
レーザー光を微小スポットに集束させることで加工をする非接触型の加工方法なため、
仕上がりが非常にきれいなどのメリットがあります。
一方で、精度を重視するために、加工速度が他の加工方法に劣るという面がございます。
今回は、レーザー加工のメリット・デメリットについてご紹介をさせていただきます。
レーザー加工とはどのような加工か?
レーザー加工とは、レーザー光をレンズかミラーで集光させ、
小さく絞られた加工領域では高パワーエネルギーにより工作物を融解する加工です。
レーザー加工は金属やセラミックス等の材料を容易に
加熱、溶融、蒸発させることができ、難加工材の加工に適した加工方法です。
レーザー加工のメリットとは?
①加工面が綺麗になる
レーザー加工はレーザー光をワーク表面に微小スポットとして
集束し局部的な加工が行えるために、刃物に粉塵などが付着することが少なく、
バリやカエリが発生するのを抑えられるので、切断面が綺麗に仕上がります。
同様に切削加工のように直接刃が触れることがないため、
起こりえる歪みやひび割れのリスクが無く、安定した品質を保つことができます。
そのために、レーザー加工では後処理工程の短縮することが可能です。
②作業工数の削減になる
レーザー加工はプレス加工等の金属加工に必要な金型と呼ばれる元の型を用意せずに、
あらかじめプログラムを構築した上で加工に取り掛かります。
そのために、加工途中で金型の交換やセット、メンテナンスが不要なので、
作業時間を短縮可能で作業効率の向上に繋がります。
③加工の自由度が大きい
先金型が不要な加工でプログラムの構築によるレーザー光での穴の作成が可能なため、
プログラム次第で様々な形状の切断加工をすることができます。
そのため、加工形状の自由度が高いことが挙げられます。
さらに、レーザー加工は加工困難な材料や高融点材料、耐熱合金類、
セラミック、宝石やダイヤモンド等の高脆弱材料に対しても加工が可能となります。
レーザー加工はすべての素材や加工方法を実現する可能性を秘めています。
レーザー加工のデメリットとは?
①加工速度が遅い
レーザーカット加工の大きなデメリットは、加工速度が遅いことが挙げられます。
非接触加工のレーザー加工はレーザー光をピンポイントに照射することで、
工作物を融解しながら加工をするため、加工全体の時間がかかります。
多彩な素材と加工方法とを持ち合わせるレーザー加工は精度重視であるために、
速度重視の加工ではプレス加工の方が適しています。
またレーザー加工機の切断速度を上げることは可能ですが、
速度を上げれば上げるほど、バリやドロスの発生に起因します。
バリやドロスが発生することで後処理工程が生じるために、
最終的にコストと納期の問題が追随します。
しかし、レーザー加工の技術が向上しており、
厚板の場合にも加工が可能となっております。
さらに、板厚の1/3の穴径を加工可能であり、これは溶断では加工不可でございます。
②ランニングコストが高価である
多彩な素材と加工方法とを持ち合わせるレーザー加工は、
性能に比例してランニングコストも高価になります。
さらに、維持費、電気代やガス代等の光熱費に加えて、
焦点レンズやミラーには定期的に交換が必要です。
レーザー加工機は精密機械として分類されるので、
定期的なメンテナンスで長く大切に扱う必要がございます。
また、中古のレーザー加工機は新品と比べ安価に購入することができるため、
高い人気がございますので、導入に関しましてはまずは中古機械を考えるのも1つです。
まとめ
今回はレーザー加工のメリット・デメリットについてご説明いたしました。
レーザー加工の普及により、様々な材質・板厚の加工が容易になり、
仕上がり精度が高いことから需要が高まっています。
しかしレーザー加工は加工速度に劣るために、
加工条件によって他の加工方法との使い分けが非常に重要となっております。
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