2024.11.01
技術最前線

ステンレス切断に適したレーザ加工機について

今回はステンレス切断についてご説明いたします。

ファイバ、CO2(クロスフロー)ともにメリット、デメリットがあります。

それぞれの特徴を理解したうえで、レーザ加工機のご活用、ご選定をされると良いと思います。

 

ステンレス切断で求められるレーザー加工機の性能

1.切断面品質

 切断面品質は、従来同様CO2の方が優位であることは変わりません。切断面品質を重視される場合はCO2を推奨いたします。

 最近ではファイバの切断面品質も向上しており、t3mm以下では良い評価をいただけるようになっております。

 ファイバ特有の切断面となるため、加工機選定の際は、サンプル加工を実施されることを推奨いたします。

2.バリ

 バリについても、切断面品質と同様でCO2の方が優位です。

 板厚が厚くなるにつれ、バリレスの加工は難しく、後工程にバリ取り機を使用されているケースが見られます。

 その場合はCO2、ファイバともに選定の余地があります。レーザ切断後のバリ取り機でのテストなどを推奨いたします。

 食品機械メーカー様は、切断面品質、バリを考慮して、CO2を導入することが比較的多いです。

3.加工速度

 近年ではレーザ加工において、窒素切断時の加工速度を追求するため、ファイバ発振器の高出力化が進んでおります。

 そのため、加工速度についてはファイバが圧倒的に優位となっております。

 生産力強化、納期短縮のために高出力のファイバを導入されるケースもございます。

 高出力のファイバ発振器は、イニシャルコストが高くなるうえ、故障時のコストも高額となります。

 加工機の選定時には、適切な出力の発振器を選定することが重要となりますので、ご注意ください。

 

ステンレス切断におけるレーザー加工機の導入事例

1.CO2を使用していたところ、ファイバ(GX-Fシリーズ)を増設した事例

 CO2とファイバを使い分けることで、生産性向上に寄与している事例です。

 t4mm以上は従来通りCO2、t3mm以下はファイバに置き換えることで、品質をクリアしたうえで、生産性が向上しています。

 ファイバの切断面品質が向上しなければ、今後もCO2が必要となるため、1台ずつ保有していく予定とのことです。

2.CO2(クロスフローレーザHV2-Rシリーズ)を新たに導入することで高品質を維持している事例

 高品質な切断を維持するため、新たにHV2-Rシリーズへ更新した事例です。

 切断品質を維持しながら、使い勝手の良い機種(ハイブリッド駆動方式)へ更新することで生産性の向上にも寄与しています。

 特に加工機への接近性が良く、材料の載せ替え、製品の仕分けなど、段取り性や作業性が格段に良くなりました。 

 

ステンレス加工サンプル

1.CO2(クロスフローレーザ)

2.ファイバレーザ

三菱ファイバ二次元レーザ加工機 GX-Fシリーズのカタログ

今回、ご紹介いたしました「三菱ファイバ二次元レーザ加工機 GX-Fシリーズ」のカタログを進呈いたします!

「GX-Fシリーズ」のカタログはこちらから

 

三菱クロスフローレーザ加工機 HV2-Rシリーズのカタログ

今回、ご紹介いたしました「三菱クロスフローレーザ加工機 HV2-Rシリーズ」のカタログを進呈いたします!

「HV2-Rシリーズ」のカタログはこちらから

まとめ

 ステンレス切断において、レーザ加工機に求められる性能は厳しくなっております。

 上記以外にもピアス時のヒゲ低減など、様々なご要求をいただいております。

 最新技術など、ステンレス切断についての情報があれば、今後も情報発信をしていきますので、よろしくお願いいたします。

 その他、詳しい話を聞きたいということがございましたら、お気軽にご相談ください。

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