2024.09.03
技術最前線

【アシストガスの新技術】AGR‐Mixの特徴

三菱ファイバレーザ加工機では、最新技術を毎年展開・アップグレードを可能とする『GXーF Ever-next Strategy』を戦略としています。

今回は2024年に開発された新技術“AGR-Mix”についての特徴をご説明いたします。

GX-Fシリーズ

 

AGR-Mixとは

軟鋼切断のアシストガスを窒素+エアー混合ガスで切断する技術になります。※対象板厚最大12㎜までの軟鋼切断技術(出力12kWの場合)

主流アシストガスの酸素、窒素と比べ特徴を説明します。

 

酸素切断

メリット

・加工品質が高い

・窒素ガスに比べ低コスト

デメリット

・加工速度が遅い

 

窒素切断

メリット

・加工速度が速い

・酸化被膜レス

デメリット

・加工品質が酸素に比べて劣り、バリ取りなど処理手間がかかる

・ランニングコストが高い

 

酸素、窒素共に一長一短があるが、現状はどちらかを選ぶしかない

そこで開発されたのが“AGR-Mix”になります。

 

AGR-Mix(窒素+エアー混合ガス)

メリット

・酸素切断の約2~10倍の加工速度※出力、板厚で変動

・窒素切断と同等な加工速度を実現し、窒素切断よりも高い加工品質(バリ高さ約60%削減)が可能

・窒素ガス消費量は最大60%削減が可能

・窒素ガスの一部を安価なエアーで代用することでランニングコストの削減が可能※窒素・エアーの混合比率は調整可能

 

 

注意点

・エアー用として、別途コンプレッサーが必要

・加工面が変色する

まとめ

・高い生産性(速度)の窒素切断を選択したいが、ランニングコストがネック

・酸素切断ほどの品質は不要だが、窒素切断の品質では許容できない

そういったお客様にフィットする切断方法になります。

「AGR-Mixについて詳しい話を聞きたい」ということがございましたら、

お気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら