【アシストガス使用量90%削減】三菱電機製ファイバーレーザー加工機搭載「AGR-eco」の特徴
三菱ファイバレーザ加工機は三菱独自の「AGR-eco」機能を搭載しております。
今回は「AGR-eco」について特徴をご説明いたします。
AGR-eco
・開発経緯
レーザ加工中は、レーザ光と同じ方向にアシストガスを噴射しています。アシストガスは主に酸素や窒素、エアーを使用します。加熱・溶融させた材料を切断溝から排出するために使用され、加工の目的や用途によって使い分けます。ファイバレーザの高出力化に伴い、窒素をアシストガスに用いることで加工速度の大幅な向上が可能になりました。ただ、窒素を使用することで、ガス代がかかり、ランニングコストの増大に繋がってしまいました。そこで、本機能「AGR-eco」が開発されました。
・機能
「AGR-eco」は、独自のガス流コントロールにより窒素ガスの消費量を最大90%削減することが可能です。具体的には、窒素ガスが切断溝に効率よく流れるように窒素ガスの周りにエアーを流し、エアーカーテンをすることで窒素ガスの消費量を減らすという仕組みになります。
・メリット
①窒素ガスの消費量を抑え、ランニングコストの低減が期待できる。
②軟鋼の薄板t1.0mmから適用可能(対応可能な板厚は発振器の能力により異なる)。
③ワーク表面に傷をつけることなく、窒素ガスの消費量を抑えることが可能。
④面粗度重視と生産性/コスト重視の2パターンあるので、加工内容に合わせて選択できる。
・デメリット
①エアーカーテン用として、別途コンプレッサーが必要。
②生産性/コスト重視の加工パターンを選択した場合、切断面が変色する傾向がある。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
窒素ガスで加工する際、加工内容に合わせてAGR-ecoを活用することで、ランニングコストの大幅低減が可能です。
なお、AGR-ecoをご検討の際は、事前にサンプル加工等を実施し、切断面等の評価をされることを推奨いたします。
また、周辺機器の選定にも注意が必要ですので、「AGR-ecoについて詳しい話を聞きたい」ということがございましたら、
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